2017年1月17日火曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年1月16日)



 1月16日のロンドン市場はドル買い優勢の展開となった。

 ドル円は取引中盤まで上昇基調が続き、113円台後半から114円台前半に上昇。ドイツ株は終始マイナス圏で推移するなど、市場のリスク選好姿勢は後退気味だったが、ドル円は東京時間で上昇した円を売り戻す動きもあって上昇基調での推移となった。ただ取引後半に入ると、ドル円は114円台前半で動意に乏しくなる展開。この日は米国がキング牧師生誕記念日の祝日ということもあって様子見姿勢が強まった。

 ユーロドルも取引中盤までドル買いの動きとなり、1.06ドル台前半から1.05ドル台後半に下落。しかし取引後半に入ると、1.06ドルちょうど手前で様子見姿勢が続いた。11月のユーロ圏貿易収支(季調値)は227億ユーロの黒字と、黒字額が市場予想を大きく上回った。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年1月16日)

 新興国通貨は対ドルでほぼ全面安となった。

 IDRはBloombergによると対ドルで0.3%の下落。
12月のインドネシア貿易収支は9.92億ドルの黒字と、黒字額が市場予想を小幅上振れ。輸出が前年比15.57%増と市場予想を上回った。

 INRは対ドルで小幅上昇。
12月のインドWPIは前年比+3.39%と前月から小幅加速したが市場予想を下回った。

 PHPは対ドルで0.5%の下落。
11月のフィリピン海外労働者送金は前年比18.5%増と市場予想を大きく上回り、2008年7月以来の大幅な伸びを記録した。

 BRLは対ドルで0.8%の下落。
ブラジル中銀の週次エコノミストサーベイでは今年末のUSD/BRL見通しが3.40に下方修正。政策金利見通しは9.75%と大きく下方修正された。1月15日までのブラジル貿易収支は3.41億ドルの黒字と黒字拡大ペースが前月から大きく鈍化した。

 PENは対ドルで0.2%の下落。
12月のペルー失業率は6.2%と市場予想に反し前月から悪化。11月のペルー経済活動指数は前年比+3.6%と、ほぼ市場予想通りで前月から加速した。

 ILSは対ドルで0.3%の下落。
12月のイスラエルCPIは前年比-0.2%と市場予想通りで28カ月連続の前年割れだった。

 TRYは対ドルで2.4%の下落。
10月のトルコ失業率は11.8%と市場予想を上回り、2010年3月以来の高水準に上昇。12月の中央政府財政収支は271.4億リラの赤字と、2006年の統計開始以来最大の赤字を更新した。

 RUBは対ドルで0.2%の下落。
12月のロシア外貨準備高は3777億ドルと3カ月連続の減少。11月のロシア貿易収支は91.4億ドルの黒字と黒字額が市場予想を大きく上振れ。輸出が前年比4.9%増と前年越えとなったことで貿易黒字が拡大した。

 PLNは対ドルで小幅下落。
12月のポーランド・コアCPIは前年比横ばいと市場予想通りだった。

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は私が持っているシャツとよく似ています。郵便配達員と間違えられないように気を付けます。

2017年1月16日月曜日

下落基調が続きそうなスリランカ・ルピー(LKR)

 1年以上、下落が続いていたスリランカ・ルピー(LKR)が、今年に入って下げ止まっている。スリランカ中銀は2015年9月3日、中国当局による(事実上の)人民元切り下げを受け、毎日実施していたLKR買い介入を停止し、LKR相場を市場実勢により近づける意向を表明。対ドルで135近辺だったLKRは同日に138を突破し、15日には140台を記録した。

 その後、LKRは140近辺でもみ合ったが、2015年11月からは再び売り優勢となり、同年末には145近辺に上昇。2016年3月には149台までLKRは下落したが、同月末に発表されたCPIが前年比+2.0%と市場予想を大きく下回ると145台まで上昇(USD/LKRは下落)。7月から9月は145台で比較的落ち着いた値動きを続けた。

 しかし10月に入ると、LKRは下落基調で推移。12月に米FRBが追加利上げを決めると、LKRは同月22日に150を突破。その後は本日(2017年1月16日)まで150ちょうどを挟んで再び落ち着いた値動きとなっている。

 スリランカのレポレート(政策金利)は、2015年4月に7.50%で引き下げられたが、昨年2月には8.00%、7月には8.50%と、50bpずつ引き上げ。インフレは4%近辺に抑えられており、実質金利は4.5%程度と、アジア諸国の中ではベトナム(4.3%程度)を超え、最も高い水準にある。

 スリランカのGDP成長率は、洪水の影響で昨年第2四半期に前年比2.7%増と、前期の5.2%増から大きく鈍化したが、第3四半期には4.1%増まで加速。IMFは昨年12月の第4条協議に基づくレビューで、スリランカGDP成長率が、2016年に4.5%、2017年に4.8%と、緩やかながら加速するとの見通しを示した。またIMFは昨年6月、スリランカ政府に対し、15億ドルの拡大信用ファシリティー(EFF)を供与することで合意。同国政府は、IMFの指導の下、財政赤字縮小に向けた構造的な歳入拡大や、外貨準備の積み上げ、公的債務GDP比の引き下げと債務負担軽減、柔軟なインフレ目標と変動為替相場制度への移行などを目指すこととなった。

 実質金利が高く、景気も安定感が増し、IMFによる支援プログラムも始まったことで、LKRに対し前向きな見方も一部にあるようだ。しかし現時点ではスリランカのファンダメンタルズが大きく改善したわけではなく、LKRの脆弱性が解消されたわけではないことに注意すべきだろう。

 LKRの脆弱性の一つは、政府債務残高が大きく、外貨建て債務の割合が高いことだ。スリランカの政府債務残高(2016年)は、GDP比77.0%と高く、そのうち外貨建て債務は45.9%を占めている(いずれもIMF見通し)。また同国の国債償還(除く短期債)は、2017年に5622億ルピー(うちドル建てが2200億ルピー)、2018年に7949億ルピー(同1887億ルピー)、2019年に6223億ルピー(同2251億ルピー)と高水準が続く予定で、LKR安が進むと、スリランカの債務危機が強まり、それがさらなるLKR安を招くという悪循環に陥りやすい状況にある。

 スリランカ政府による財政再建策の先行き不透明感も依然として強い。同政府は2015年時点で6.8%だった財政赤字(GDP比)を2020年までに3.5%まで引き下げる目標を立てているが、主な方策は付加価値税を中心とした増税だ。増税によりスリランカ景気拡大が想定を下回り、緊縮財政路線が修正される恐れもある。

 スリランカ当局がLKR安を指向している可能性にも注意すべきだろう。スリランカ中銀は昨年12月23日、輸出企業を支援するべく、LKRは競争的な水準を維持すべきとする声明を発表した。同声明では、LKRが割高である根拠として、スリランカ中銀が推計するLKRの実質実効レート(2010年平均=100)が、昨年11月時点で104.2であると紹介している。また同中銀は声明でLKR安を維持することは、スリランカからの輸出を促進し、海外からの直接投資を魅力的なものにするとも指摘している。

 米大手格付け機関によるスリランカの外貨建て債格付けは、B+/B1/B+といずれもシングルBクラスであり、格付け見通しは「ネガティブ」である。昨年6月に格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げたムーディーズは、見通し引き下げの理由として、LKR安による外貨建て債務の返済負担の拡大や財政再建姿勢が後退する恐れを指摘している。

2017年1月14日土曜日

■ロンドン・NY市場の主要国通貨(2017年1月13日)



 1月13日のロンドン市場はドルが対欧州通貨でじり安の動きとなった。

 ユーロドルは1.06ドル台前半から1.06ドル台半ば近辺に上昇。ポンドドルは1.21ドル台前半から1.22ドル台前半に上昇した。ドイツや英国で主だった経済指標の発表がないなか、米債利回りは上値の重い動き。ドル売り優勢の地合いが続いた。

■ロンドン・NY市場の新興国通貨(2017年1月13日)

 新興国通貨は対ドルで方向感に欠ける動きとなった。

 KRWは対ドルで0.9%の上昇。
韓国中銀は市場予想通り政策金利を1.25%に据え置き。同中銀は声明で内需の回復は限定的であるだろうとの見方を表明。今年の成長率は2%台半ばとの見通しも示し、金融政策は緩和的な状態が維持されているとした。

 CNYは対ドルで小幅下落。
12月の中国貿易収支は408.2億ドルの黒字と黒字額が市場予想を大きく下振れ。輸出が前年比6.1%減と市場予想を上回る減少となったことが響いた。

 SGDは対ドルでほぼ変わらず。
11月のシンガポール小売売上高は前年比1.1%増と市場予想を下回り、コア売上高は同2.1%減と市場予想に反し前年割れとなった。

 INRは対ドルで小幅下落。
12月のインド貿易収支は103.7億ドルの赤字と赤字額が市場予想とほぼ同じだった。

 BRLは対ドルで1.0%の下落。
11月のブラジル経済活動指数は前年比-2.02%と市場予想並みの結果。同月同国のCNI設備稼働率は76.6%と市場予想を小幅上回った。

 PENは対ドルで変わらず。
ペルー中銀は市場予想通り政策金利を4.25%で据え置き。同中銀は声明でインフレは今年半ばに目標レンジに収束するだろうとの見方を表明。成長率は今後数四半期は潜在成長率並みの伸びを示すとの見方も示し、政策金利据え置きの意向を示唆した。

 HUFは対ドルで0.3%の上昇。
12月のハンガリーCPIは前年比+1.8%と市場予想を上回り、2013年7月以来の高い伸びに加速した。

 CZKは対ドルで0.3%の上昇。
11月のチェコ経常収支は45.7億コルナの黒字と黒字額が市場予想を大きく下回った。

 PLNは対ドルで変わらず。
12月のポーランドM3は前年比9.6%増と市場予想通り前月並みの伸びを維持。11月のポーランド経常収支は4.27億ユーロの赤字と赤字額が市場予想を上回った。

よい週末をお過ごしください